SHIMOMURA Staff Blog

SHIMOMURAは数多くの世界一流ブランドを扱う正規販売店。 公式サイトではお伝えしきれない、注目のウォッチ&ジュエリー情報やスタッフのプライベートなど、いろんな情報を発信していきます!

ステン=サビ、レス=無い、ステンレス=サビ無い??

弥七です。

早くも、もう6月になりました。
このところカープ、調子良いですねぇ~!!只今7連勝中!!
このまま、連勝街道まっしぐらで、次は貯金街道ばく進中~って
なってほしいですね!!!
(早く新球場行きたぁいなぁ~)

さて、これからの季節、段々と暑くなって汗ばむ季節となりますよね~
そんな季節に欠かせない、身近にある素晴らしい素材とは.......!

そこで、今日のお話は....
今日はステンレス・スチールのお話です。

現代の日常生活における、あらゆるジャンルで身近に関わっている素晴らしい素材、
「ス・テ・ン・レ・ス」

身近な素材だけに、普段は何気なく呼んでいる「ステンレス」ですが、
実はとても多種多様で、色々な側面を持っている素晴らしい素材なんです。
(ステンレス=SSと表示します。)

そんな素材のプロファイルを少し......

SSの歴史は1912年にドイツとイギリスとアメリカで同時に開発されたのが
始まりとされています。
それ以前は鉄や銅などの金属が主流を占めていました。
特に鉄の歴史は紀元前3500年頃の初期メソポタミア文明の中の
シュメール文明が始まりとされており、その当時は製鉄技術は無いので
隕鉄(宇宙からの飛来物=隕石)を使って色々な道具に加工してました。
(製鉄技術は紀元前2000年頃の古代ヒッタイトから)

硬いけれど加工がしやすく、万能に思えた鉄にも実は欠点がありました。
それは皆様ご存じの酸化=サビです。

他の金属も基本的には酸化しますが、鉄は特にその酸化=サビ=腐食の
度合が早く、いつも手入れをしないと強度や美しさが保てない為、
他の金属を混ぜて酸化防止を図ったことがSSの歴史のスタートです。

SSの定義とは鉄を主成分とし、耐食素材のクロムを全体の12%以上
含む合金であることとされています。

このクロムって素材はとても優秀で、空気中の酸素と結合して、
不動態被膜という膜を作ってくれるんです。(その厚さ、1ミクロンの100分の1、
分かりやすく言いますと、富士山の高さ3776mに対してその上に2mm程度の
膜を張ってくれるぐらいの厚さ。)

とても薄い膜なのですぐに剥がれたり、壊れたりするのですが、
空気に触れる限り、膜を張り続けてくれるので、耐食性を保てるということです。
(そこが優秀たる所以ですね!)

しかし、いくら優秀な不動態被膜に再生能力があっても、表面に汗やアカ、
汚れなどが付着してますと、そこに膜が張れなくなり鉄の酸化を促すことになります。
ですので、普段は爪楊枝で汚れを浮かして、ティッシュなどでふき取って下さい。
(歯ブラシもいいですが、いきなり強くこすると傷の原因になりますので、爪楊枝で
汚れを浮かして軽くブラッシングして下さい。)

お店へお越しの際はブレスレットを超音波洗浄機で洗浄致しますので、
お気軽にお申し付け下さい。(時計本体は洗えませんのであしからず!)

SSはサビないのでは無く、サビにくいということなので、
時々磨いてやって下さいませ!

いまではもう、200種類以上とされていますが、大きく分類しますと、
「マルテンサイト系」「フェライト系」「オーステナイト系」の3種類に分類されます。

まず、「マルテンサイト系」とはSSの中で最も多く炭素を含み、成分としては
鉄以外にクロムが12%~13%でニッケルを含まない為、磁石にひっつきます。
熱処理によって硬度がアップする為、主に刃物に使われます。

次に「フェライト系」は「マルテンサイト系」よりクロムが多く、
(18%)建築素材などに使われます。

最後の「オーステナイト系」はクロム18%、ニッケル8%の成分で、
ニッケルがクロムの耐食性をより強く補ってくれるので、この中では
最もサビにくく、加工しやすいのでスプーンなどの食器や建築外壁材などに
使われています。(ニッケルが非磁性なので磁石にひっつかない。
ただ、ニッケルは科学変化で溶け出す性質があるので、アレルギーの原因にもなる。)

その「オーステナイト系」の中で特に有名で、時計製造にとても貢献している
素晴らしい素材が「316L」というSSです。

成分はクロム18%、ニッケル12%の上にモリブデンという素材を2,5%混ぜます。
モリブデン自体も不動態被膜を形成するので、クロムの被膜と一緒に補強して、
より局部的な場所もサビにくく出来る様になりました。
(外科手術のメスなども、この316Lが使われています。)

ブライトリングはこの316L素材を数年間、寝かせて、
腐食や歪みの出ない鋼だけを使用して加工してます。

その316Lを150tの圧力で叩き上げる工程を20回ほど繰り返します。
この316L素材は叩けば叩くほど、分子間の間隔が詰まって、
より強固となり、その性質を最大限に引き出して作ったケースが
「プロのための計器」となるクロノマットのケースなのです!!

他には「オーステナイト系」の中でも特殊なのが904Lという素材があります。
このSSは元々、硫酸を使用する時、耐えうるSSが無かった為、
開発されたSSです。
これはクロム19~23%、ニッケル23~28%、モリブデン5%前後含まれ、
よりサビにくく、海水などにも強いこともあり、海上の建設素材などで使われる様になりました。
この素晴らしいスーパーSSを採用している唯一のメーカーがあります。

それはロレックスです。

以前は304L(オーステナイト系を代表する素材、加工性、溶接性、耐蝕性に優れている。
316Lは304Lにモリブデンを入れることで、より隙間腐食に強くすることと、金属アレルギーを
少なくさせる為に開発された素材。)を使用していましたが、90年代前半ぐらいから徐々に
904Lにシフトしてきました。
このSSは304Lより手間とコストが掛かり、レアメタルの範疇ですので、
改めてロレックスの底力と素晴らしさを垣間見れた気がします。
(今では全て904Lです。)

しかし、先程も書きましたが、どんな優れたSSでも汗や汚れを放置してますと、
サビが発生して、ケースやブレスレットのみならず、内部のムーブメントにも
悪影響を及ぼしますので、こまめにケアをなさって下さい。

ご面倒な方はお店にお持ち頂ければ、出来る限りのケアは致しますので、
ご都合のよろしい時にお立ち寄り下さいませ。
(その際、お時間を20~30分頂くことがあります。)

この夏、よき相棒と楽しんで頂いた後は、思い出は残しつつ、
汚れは残さない様に.......!!!

それでは、また。


  1. 2009/06/03(水) 03:47:55|
  2. 弥七
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shimomura1873.blog34.fc2.com/tb.php/127-94913eca
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

SHIMOMURA

Author:SHIMOMURA
創業1873年(明治6年)時計・宝石の専門店。
公式サイトではお伝えしきれない、注目のウォッチ&ジュエリー情報やスタッフのプライベートなど、いろんな情報を発信していきます!
>>下村時計店Website

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する