SHIMOMURA Staff Blog

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Wind Shield........

弥七です。

早いものでもう、秋ですねぇ........
虫の音も心地よく響いています!
今年は夏が短くて海に行かれなかった方も多いのでは.......
その分、熱帯夜が少なくて過ごし易かったのではないでしょうか!

今日から「時代は変わる......」歴史的な時代になるのでしょうか?...
全て「クリア」になり、「クリア」出来ればいいのですが.......

今日のお話は別の意味で「クリア」な方がいいことのお話です......
そんなお話とは.........
今日は「Wind Shield(風防)」のお話です。

時計の表面(最近は裏も!)を覆い、ホコリや水などの汚れや異物から文字盤や
ムーブメントを保護してクリアに見せているのが風防ガラスです。
その風防ガラスの素材にも大きく分けて3種類のガラスがあるのですが.........
代表的なのが、有機ガラス、無機ガラス、サファイアガラスの3つになります!

先ず、有機ガラスとは.....
アクリルガラスと呼ばれ、プラスチックや合成樹脂で出来ています。
加工性に優れ、他のガラスより軽量で薄く作っても割れにくく、ケースと
溶着させると簡単に防水性を保てる良い面がありますが、その反面、
樹脂なので傷つきやすく、紫外線で変色することもあります。
(オメガ・スピードマスターや以前のロレックスなどが有名ですね。)

無機ガラスとは......
ミネラルガラスと呼ばれる一般的なガラスです。
その起源は意外と古く、紀元前3000年~2000年の古代エジプトもしくは
メソポタミアと言われています。
ある船乗りが砂浜でたき火をしていて、潮風を遮る為にそばにあった
岩塩(炭酸ナトリウムの塊...?)を風除けにしてたら、たき火の熱で岩塩が
溶けて、砂と反応を起こしてガラスになったと言われています。

成分はケイ酸、ホウ酸、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸カルシウム(石灰)
などを溶かして非結晶状態で固めたものです。
(それを熱や薬品で加工した製品を強化ガラスと言います。セイコーなどは
ハードレックスと言い、通常の無機ガラスより数倍、傷つきにくくしています。
ちなみにそのセイコーはサフレックスという面白いガラスを作っています。
それはハードレックスの上に特殊な接着方法でサファイアガラスを張り付けた
2枚構造のガラスで、表面硬度と輝きを保つ働きをしたガラスです。)

最後にサファイアガラスとは.......
厳密に言うとガラス成分ではなく、人工サファイアの粉末を
水素バーナーで2050℃まで熱して溶かし、結晶化したものを言います。
溶かした人工サファイアを1滴ずつ垂らして金型に溜め込み、
約12~13センチの結晶化させたモノをイモとか
(長細いアイスキャンディーみたいな形状です。)
ブールと言いますが、実はその作業がとても時間が掛かり、
なんと48時間掛かってしまいます。

その出来たイモをウォーターカッターや、研磨剤を流した金属カッターで
スライスしていき、段階ごとに研磨して磨き上げた物をサファイアガラスと言います。

硬度、屈折率など天然サファイアと同じで硬くて傷付きにくく、経年劣化もほとんど
しなくて輝きの良い透明度の高い素晴らしい素材ですが、コストも掛かり高価です.......!

ブライトリングは10段階近くの研磨を経て、ドーム型サファイアに加工しています。
では何故そこまでドーム型にこだわるのか?その答えとは.......
パイロットの命を預かる機器として欠かせないのが「確実な視認性」を
常に保つことが大前提なんです!
それが1番適してるのがドーム型サファイアなんですねぇ~!!!

そのドーム型サファイアガラスの表面にな、な、なんと!!!
表裏の両面に各7層ずつの無反射コーティングを施しています!!!
(す、す、凄すぎる.....)
実際、ガラスが無いぐらいと思わせるほど透明度が高く、全くと言っていいほど
反射しません!!!成層圏に近い高度での太陽の日差しはとても強くて、
通常では視認出来にくい環境下なのに、ストレス無く視認出来るのですから
素晴らしいコーティング技術と信頼性が汲み取れます!!!

その硬度をビッカース硬度に置き換えてみますと.........
(ビッカーズ硬度とはJIS規格に定められている硬度の基準で、
対面角136°の正四角錘のダイヤモンドに荷重を掛け、その出来たくぼみの
大きさを測定して計算し、硬度の数値に当てはめた値を
ビッカース硬度と言います。単位はHV、Vickers hardness→ビッカースかたさの略)

金とかプラチナなどは120~150HV、ステンレスは200HV前後、チタンは
純とブライトで異なりますが150~500HVぐらいです。(純チタンが1番柔らかい。)
セラミックでは1100~1400HV、有機ガラス(アクリル)は30HV前後、
ハードレックスで700HV前後、サファイアで1800~2200HVです。
(ちなみにダイヤモンドは7000HVで、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボンの略)
は段階があり、1500~7000HVらしいです.....)

性能的にはサファイアガラスが1番優秀ですが、他の2つも
用途によっては素晴らしい素材ですし、何よりその時計の歴史や用途、
オリジナルの雰囲気を損なわないフォルムの美しさなどを出すには
この2種類の素材も否定出来ません。
(只、技術の進歩でオリジナルの形に似せて作られたサファイアガラスに
変更しているのも事実ですが..........)

ロレックスやブライトリング、パネライやオメガなどの各メーカーは
それぞれ、味のあるこだわりのあるガラスを使用しています。

そんな素晴らしいメーカーの1番おススメの商品達を是非、
店頭でご覧頂き、そのクリアな世界に浸って頂ければ.........!!!

それでは、また







  1. 2009/08/31(月) 12:01:34|
  2. 弥七
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Author:SHIMOMURA
創業1873年(明治6年)時計・宝石の専門店。
公式サイトではお伝えしきれない、注目のウォッチ&ジュエリー情報やスタッフのプライベートなど、いろんな情報を発信していきます!
>>下村時計店Website

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