SHIMOMURA Staff Blog

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左?右?それとも両方?・・・

この度、発売した「クロノス日本語版・1月号」に
面白い記事が載っていました・・・

クロノス



それは「オートマティック・プラグマティズム・
両方向巻上げVS片方向巻上げ」という記事です。

自動巻きの巻き上げの優劣は、以前からどちらの巻き上げ効率が
いいのかという議論がなされてきました・・・

その記事には「1950年代以降、自動巻き機構の本流はローターの
左右回転でゼンマイを巻き上げる両方向巻上げ式となった・・・(中略)
しかし、60年代後半、エボーシュメーカーのA・シルトは興味深い論文を
発表した・・・「巻き上げ効率を比較すると両方向巻上げ方式よりも、
片方向巻上げ式の方が優れている・・・」(中略)

「同じ理由でF・P・ジョルヌ氏もキャリバー1300の巻上げ方式を
両方向から片巻上げに変更し、同様に変更したのがジャガー・ルクルトである。
「両方向はローターを巻き上げ為に大きなエネルギーを要するが、
片方向はシンプルで小さなエネルギーで巻き上げられる。」と
ジャガーのスタッフ、S・ベルモン氏は語っています。

で、具体的にどう優れているのか・・・・
「機械的な巻上げテストで比較すると、両方向巻きの方が若干優れていたのに
対し、実用テストでは片方向の方が、両方向より2倍巻き上げが早かった。」

「なぜ、片方向巻上げ式が注目を集めているのか?
それを解く鍵がローターの「不動作角(デッド・アングル」にある・・・」と
あります。

ではその「不動作角」とは・・・?

「多くの自動巻きはローターの回転角が30度から50度以下では
巻き上がらない。つまり腕を軽く振っただけではゼンマイは巻き上がらない。
そこで各メーカーはローターの質量を増大したり、自動巻き機構を簡素化したり
することで巻き上げ効率を改善してきました。(中略)

「片方向はゼンマイを巻き上げない方向に対して、ローターが空転する一方、
巻き上げる方向では空転の反動でローターが加速するため、その回転角は
不動作角を越えやすくなり、加えて強い反動で回すので、両方向巻きよりも
巻き上げ効率は悪化しにくい。」

分かりやすく言いますと、「運動量が少ない方は片方巻き上げが効率良く、
運動量が多い方は両方向巻上げの方が効率良い!」とオーデマ・ピゲの方が
おっしゃっています。

その一方、両方向巻きが優位性を唱えているメーカーも少なくありません。
SII(セイコー・インスツル)やIWCがその代表メーカーです。

結論として、どちらが優れているかは未だに判然していないのです。
先ほど述べました機械的なテストと実用テストの違いや、
運動量の差など色々な要素がありますので一概には結論付けられませんし、
結論は出さなくても・・・と私は思います。

お客様がその時、お選び頂いた自動巻き時計は
その優劣以前に、ワクワクされてご購入された時計だと思います。

「この時計、カッコいい!」「この時計、歴史もあるし信頼出来る!」
「この時計、とてもキレイ!」などなど・・・

そのことが一つのお答えでもあると思います。
今、お持ちの時計の長所と短所を全てひっくるめて
その素晴らしい相棒をかわいがってやって、末永くご使用下さい。

その後、2本目をお選び頂く時は、こういうことも加味しながら
1本目とは違った観点や側面をとらえてお決め頂くのも
面白いかもしれませんネ!!!

下部の一覧はどちらの巻上げかを示しておりますので、
ご参考下さいませ。

(もっと詳しい記事は、この号の83ページ~91ページに載っていますので
宜しければご覧下さい。)

それでは、また

片巻きの部類・・・
ブライトリング・自動巻き(B01以外)、オメガ・自動巻き(コーアキシャル以外)
ブレゲ・クラシックモデル、パテック・自動巻き、G・ペルゴ・自動巻き、
ジャガー・ルクルト・マスターモデル、パネライ・自動巻き(自社ムーブ以外)
IWC・自動巻き(ペラトン以外)オリス・自動巻き、エドックス・自動巻き、
タグ・ホイヤー・自動巻き(エル・プリメロ以外)、カルティエ・自動巻き、
フランク・ミュラー・自動巻き、F・ポール・ジョルヌ自動巻き、
ハミルトン・自動巻き、クロノ・スイス自動巻き、ベル&ロス・自動巻き、
ロンジン・自動巻き、・・・

両巻きの部類・・・
ランゲ&ゾーネ・自動巻き、ブライトリング・B01、オメガ・コーアキシャル、
ブレゲ・タイプXX(レディスモデルは除く)とXXI、IWC・ペラトン搭載モデル、
パネライ自社ムーブ(キャリバー・2003、9000)
ゼニス・エル・プリメロ、タグ・ホイヤー・エル・プリメロ搭載モデル、
グランド・セイコー、ノモス・タンゴマット、A・ピゲ・ロイヤル・オーク、
ロレックス、・・・
(あくまで分かる範囲と基本的なムーブメントを挙げました。
中には例外もあるかもしれませんのであしからず・・・)
  1. 2009/12/17(木) 13:11:21|
  2. 弥七
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Author:SHIMOMURA
創業1873年(明治6年)時計・宝石の専門店。
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>>下村時計店Website

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