SHIMOMURA Staff Blog

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ブレゲ・ポム・ハンド・・・

焼き

小さな丸い穴をリンゴに見立て・・・


スースクリプション

一針時計の文字盤に載る一本の針・・・
(この時計はスースクリプション(意味はフランス語で予約申し込みを
意味します。)といい、特徴は一本の針で時間を表す時計です・・・

18世紀末、ブレゲはスイスに亡命中でパリにある彼の工房は
資金繰りがとても厳しく苦境に立たされていました・・・。
そんな時、彼はその当時としてはとてもユニークな販売方法を
思い付き、実行に移して、苦境から立ち直ったのです。
さてその方法とは・・・

これは時計製造の予約を受けて、代金の一部を前金としてもらい、
残りは時計完成後に支払ってもらうことで資金を回転させ、
ビジネスの立て直しを計ったのでした・・・)

シンプルな白い文字盤に針一本・・・
その針が細長いだけで、小さな丸穴が無かったら、
さぞかし単調な顔になっていたことでしょう・・・

その小さな丸穴をリンゴに見立て、ブレゲ・ポム・ハンド
(ブレゲのリンゴ針)と呼ぶ独特なフォルムの針は
とても個性的ですが、美的センスに長けています!

そして皆さん、お気付きでしたか?
この丸穴は均等な円では無く、先端に近い方は
わずかに削り取られています。
(それがリンゴたる所以です・・・)

その針を上記の写真の様に、小さなフライパンに乗せ、
アルコ-ルランプで焼いていく正真正銘のブルー・スチール・・・

その気品すら感じさせるブルーの色は290度でダーク・ブルーとなり、
いわゆる「ブレゲ色」と言われる美しい色を出しますが、
これをほんの少し過ぎても、また足りなくてもいけない・・・

それらをカラー・チャートに比べて、
理想の色が出るまで何度も繰り返します。
(ランゲは300度がベストだと言っていましたが・・・
お互いこだわりがありますね。)

カラー・チャート

ブレゲ針製造に必要な工程・・・

素材を・・歯車切断→スケルトン細工→針の加工→濾過→金属艶出し→
     ホットバス処理→焼き戻し→整列加工→フラットポリッシュ→
     濾過→本体と頭部のスタンピング→丸穴の拡大→整列加工→
     頭部の磨き→濾過→直線→ハンドレストの設置→穴の面取り→
     彫り抜き→反り加工→整列→頭部のバフ→濾過→磨き→
     ブルー加工→針セット→テスター→インスペクター

針の素材となるスチール。
これを丸い穴を持つブレゲ針の形にくり抜くことから始まります。

針加工   型抜き

手で機械を操作しながら針の形を作っていきます。
くり抜かれた針は手で一本ずつ形を整え、磨かれますが
先端に近い方が狭い穴もこの工程で作られます。

形が作られると、いよいよブルー・スチールに加工します。
元々スチールなどに熱を加えると、素材の温度が変化して、
徐々に表面が変色するのですが、
ブルー・スチールはそれを利用したものです。

この作業はのんびりと出来るものではなく、また温度計を見ながら
するのではありません。ヘタをすると一瞬で黒コゲになる可能性が
高い作業なので職人さん達は一時も目が離せず、
長年の経験で覚えた「カン」を頼りにその「瞬間」を捉えます。

実は針一本に掛けられる労力と複雑時計のムーブメント組み立てに
掛けられる時間と労力はほとんど変わりが無いのです。
28工程を経て作成された針にはその後、さまざまなテストが行われますが、

検査

その結果、合格するものは100本のうち、30本に
すぎないとのことです・・・
その独特なフォルムと美しいブルーの色合いが
ブレゲとしての基準に合っていなければ
絶対ブレゲの文字盤に載せることはないのです・・・

その様な厳しい検査を経て、美しいディープ・ブルーな
ブレゲとしてのブレゲ針の美しさを堪能して頂けることでしょう

ブレゲ針

こちらは・・・

エナメル

そのキレイな針をホワイトエナメル文字盤
(うわぐすりを何度も塗り、専用の窯で焼いて作成する、
これもとても手間の掛かる作業で、
針同様とても歩留まりの悪い加工技術。
他のメーカーはレギュラーではほとんど見られなくて、
限定でたまに製作しているのが現状。
この時計は通常品で、ちなみに文字盤のブレゲ数字は
印刷ではなく、職人さんが一字一字ていねいに筆で書かれています・・・)

という、これまた素晴らしい文字盤に載せ、
美しさを倍増させつつ、素朴で味のある時計に仕上げています。


ブレゲ・クラシック  5140BA/29/9W6   \1,911,000
18YGケース、炉焼きのホワイトエナメル文字盤、自動巻き、
スモールセコンド、シークレット・サイン入り、日常生活防水、
ケース径40ミリ、パワーリザーブ46時間、Cal・502・1・SD、
右巻き、21,600振動。
(WGケースもラインナップにあります。WGは¥2,016,000です。)

金座街店にて展示しております。
その美と技の伝統を貴方の腕に・・・


  1. 2011/04/01(金) 11:19:49|
  2. ブレゲ
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創業1873年(明治6年)時計・宝石の専門店。
公式サイトではお伝えしきれない、注目のウォッチ&ジュエリー情報やスタッフのプライベートなど、いろんな情報を発信していきます!
>>下村時計店Website

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