SHIMOMURA Staff Blog

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ブルー.......

弥七です。

日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩は少し涼しくなり
虫の声も一段と響く今日此の頃です。

さて、10/2(木)~10/5(日)の4日間、金座街店にて
「A.ランゲ&ゾーネ、時を越える伝統の進化形」フェアを開催致します。

普段はなかなかご覧頂け無いコレクションをご用意し、
ランゲの時計が内に秘める魅力をご紹介させて頂きつつ、
ドイツ本社より研究開発部長ティノ・ボーベさんを
スペシャルゲストとしてお招きして歴史や時計の機構などを
通訳の方を交えてお話させて頂きます。
(ティノ・ボーベさんは10/5(日)2:00PM~5:00PMのみとさせて頂きます。)

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

さてさて今日のタイトルのお話は.......





今日のお話はブルースティールのお話です。

「ブルースティールってなぁに?」って方がいらっしゃるかも
しれませんので今一度ご説明させて頂きます。

鉄やスティール(鉄の合金)などの素材を加熱して焼き入れをし、
それから焼き戻しをすることによって、透き通った美しいブルーの
色調が現れます。

この加工技術で出来上がった針やネジなどをパーツを
総称して「ブルースティール」と言います。
(最近は針とネジが殆どですが、珍しいのはクロノスイスの
「トラ・クロノグラフ」に使われているデュアルタイムプッシュボタンですね。
時計に使われる前は銃なんかにも使われてたみたいです。.....)

この作業は時間もそうですが手間がとても掛かります。
これは職人の方が決められた温度で経験とカンを交えて
焼き入れしないと実現出来ない技です。

何故このような手間を掛けるのかと申しますと
その姿がとても魅力的なことと、パーツ自体の硬度を増し
耐食性に優れている点です。
(視覚的な美しさだけでなく、実用面にも優れているという
先人達の知恵と技ですネ!)

スティール部品を青く染めるには、ゆっくりと摂氏300度まで
加熱します。そうすると金属の表面に酸化被膜(マグネタイト・
Fe3O4)のごく薄い膜が形成され美しいコーンフラワーブルー
(ランゲではこう呼びます。)の輝きを放つようになります。
(別名ブルーイングとも言います。)

では300度より低い温度と300度より高い温度では
どう色が変化するかご存知ですか?

先ず200度ぐらいでは薄黄色に変化し、(それ以下では色が出ません)
10度~20度ごとに上げていくと黄色~褐色~紫~すみれ色~暗青色
に変わっていって300度でコーンフラワーブルーとなります。

で、300度から10度~20度ごとに上げていくと明青色~青灰色~灰色
となり、500度を超えると暗褐色に変化していき、600度を超えると
暗赤色、700度を超えるとチェリー色(オレンジに近い色)となります。

ただ、これで終わりではなくこの後、表面に研磨加工を施して
その中から選りすぐったパーツだけを使用するので、とても歩留まりも
悪く、効率も良くないです。
本当に経験とカンの世界になりますが、やはりいにしえの素晴らしさを
後世に伝える作り手の情熱や思い入れは100年~200年経っても
変わらずに伝わることと思います。

(これは余談ですが、最近では苛性ソーダの溶液にパーツを漬けて
酸化被膜を形成させる方法とスティールではなく、
真鍮パーツにPVDを施したものも出てきています..........。)

伝統的な要素というのはブランドの根幹であり、魂です。
昨今の合理化の波にのまれて姿を消し、新しい方式に
代わってしまう伝統技法が多い中、現在でも昔ながらの
伝統的、技術的要素を文化の一端として守り抜くことが
貴重な文化遺産を継承していく意味合いがあると思います。

しかし、現代の技術を全く否定しているのではなく、
過去の伝統と由来を守ると言うのは、過去と同じ高い水準の
品質と他の追従を許さない完成度の高さを、常に現代の技術の
進歩に合わせて進化させて受け継いでいく事が大事だと思います。

そういった素晴らしい究極の職人技と、現代のテクノロジーが
融合した「A・ランゲ&ゾーネ」を是非、下村金座街店で
体感して頂き、少しでも心に感じて頂ければ幸いです。

それではまた!
  1. 2008/09/15(月) 16:07:50|
  2. 弥七
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント

弥七さん

プロセスより結果のみを求める昨今ですが、やはり人が時間と手間をかけることが一番の価値なんだと思いますね。
効率だけじゃ物語りは生まれませんし、効率で語ると機械式時計の存在も???ですよね(笑)
まあ、効率を上げてその分をクォリティUPに使ってくれるとOKですけどね!

今の政治も手間と時間をかけてじっくり腰をすえるということが必要なんじゃないかと思う今日この頃・・・
  1. 2008/09/18(木) 23:29:06 |
  2. URL |
  3. おやま #-
  4. [ 編集]

......

おやまさん コメントありがとうございます。

おっしゃる通りです。
手間を惜しみ、時間を掛けず結果のみ追求して出来たモノに人は感動するでしょうか?

魂の無いモノが氾濫している中で、一所懸命、切磋琢磨して後世に残したい、皆様に永く使って頂きたい本物が確実に存在します。

そんな世界を下村で是非、ご堪能下さいませ。
心よりお待ちしております。
ありがとうございます。
  1. 2008/09/19(金) 12:20:33 |
  2. URL |
  3. 弥七 #-
  4. [ 編集]

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Author:SHIMOMURA
創業1873年(明治6年)時計・宝石の専門店。
公式サイトではお伝えしきれない、注目のウォッチ&ジュエリー情報やスタッフのプライベートなど、いろんな情報を発信していきます!
>>下村時計店Website

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